経済同友会が主催する「ソーシャルウェンズデー」は、民間・公共・市民社会の3つのセクターを越えて社会課題解決に取り組むトライセクター人財の育成を目指す取り組みです。2025年度にリーダープログラムが本格始動し、延べ353名・29社が参加。年間27時間の共創・現場プログラムを通じて、企業間連携による社会課題解決の新たなモデルが生まれ始めました。
2026年度は参画企業を30社以上に拡大し、初年度の学びを反映したプログラムとして進化。この記事では、2026年4月15日に開催された第1回キックオフセッションの内容をご紹介します。
目次
月3時間以上の社会貢献を促す「ソーシャルウェンズデー」
ソーシャルウェンズデーは、水曜日をメインに月3時間以上の社会貢献活動への参画を企業人に呼びかけ、セクター間の価値共創と人材交流を促すムーブメントです。2023年に経済同友会、インパクトスタートアップ協会、新公益連盟の3者が連携協定を締結したことを契機に始まり、「100社、1万人のトライセクター人財輩出」を目指しています。
ソーシャルウェンズデーは主に3つのプログラムから構成されています。
①リーダープログラム
参画企業の経営者や次世代リーダー、サステナビリティ領域の責任者を対象に、「現場」と「共創」をテーマにした年間プログラムを実施します。2026年度は4月から12月にかけて合計9回のセッションに加え、各社のニーズに応じた特別セッションを新たに導入。個人の気づき・組織の学び・企業としての前進という三層の価値を提供します。
②オープンプログラム
activoが運営するソーシャルウェンズデーのポータルサイトを通じて、参画企業の従業員が関心のあるボランティア活動に参加できる自由参加型のプログラムです。2026年1〜3月の実績では、152件の募集を掲載し、14社から約760件の応募がありました。
③個別企業のニーズに合わせたプログラム
2026年度から新たに追加された枠組みで、各企業の具体的な課題やアジェンダに応じて、特別セッションや共創プロジェクトを個別に設計・実施します。
2025年度の実績と、2026年度への進化
2025年度は延べ353名・29社が参加し、年間27時間のプログラムを実施。セッション満足度は5点満点中4.66を記録しました。参加者からは「社会課題の現場に足を運ぶことで解像度が上がった」「異なる業界でも同じ課題感があると実感した」「他社の考え方や価値観を学べる良い機会」といった声が寄せられる一方、「悩みの共有にもっと時間を使いたい」「具体的な連携への接続がほしい」といった改善提案も上がりました。
これらのフィードバックを反映し、2026年度では議論テーマを「悩み・課題の共有」を起点に再設計。各社の優先アジェンダを把握した上での特別セッション導入や、パートナー会員(寄付制度)の新設など、参加企業の多様なニーズに応えるプログラムへと進化しています。
新たに始まる、第1回キックオフセッション

2026年4月15日、ソーシャルウェンズデー リーダープログラム2026の第1回キックオフセッションが開催されました。冒頭では、共助資本主義の実現委員会 副委員長であるシグマクシス常務執行役員の齋藤立氏によるウェルカムメッセージに続き、ICHI COMMONS代表取締役の伏見崇宏氏からリーダープログラムの説明、activo代表取締役の小澤佳祐氏からオープンプログラムの説明が行われました。
伏見氏からは、2026年度のテーマとして「個人の気づきから、組織の学び、そして企業の前進へ」といった方針が示されました。年間9回のセッションでは、NPOの現場連携を通じた社会課題の体感(現場セッション)と、参加者同士のナレッジ共有や共創機会の創出(共創セッション)を交互に実施。さらに、参加企業の戦略的ニーズに応じた特別セッションを随時開催するという新たな方針も紹介されました。

参加動機と課題を共有するチームディスカッション
続くチームディスカッションでは、参加者がチームに分かれ、2つのテーマについて議論を行いました。
一つ目のテーマは「ソーシャルウェンズデーへの参加を通じて持ち帰りたいもの・こと」。「1年後、このコミュニティに参加して本当に良かったと言えるとしたら、どんな変化が起きていますか?」という問いに対し、個人・組織・企業の3つの観点から意見を交わしました。出会いたい人やつながりたい領域、部門に持ち帰って試したいアプローチ、中期計画やサステナ戦略への接続など、多様な期待が語られました。
そして、二つ目のテーマは「企業として、現在抱えている課題や優先アジェンダ」。2025年度のフィードバックで要望の多かった「お互いの悩み共有」を起点に設計されたこのテーマでは、各社が率直に自社の課題を持ち寄りました。社員の自発的参画をどう生み出すか、NPOとの連携を事業価値につなげるには、ソーシャル活動を社内でどう説明・推進するかなど、企業規模を問わず共通する課題が浮き彫りになりました。
全体共有では各チームから、持ち帰りたいこと・主な共通課題・連携の可能性が発表され、2年目の参加者と初参加の参加者がミックスされたことで、議論に厚みが生まれた時間となりました。

参加者からは、「2年目の方や初めて参加された方がミックスされて、自社の課題を共有する場はとても盛り上がり有意義だった」「各社の社会貢献・サステナビリティ担当の参加が多く、企業規模を問わず共通の課題について率直な意見交換ができ、有意義な会合と感じた」「皆似たような課題を抱えながらも何か持ち帰ろうとする姿勢に刺激を受けました」といった声が寄せられました。
2025年度の実績と参加者の声を土台に、2026年度は悩みの共有から始まる共創をキーワードに、より実践的なプログラムが展開されていきます。
サステナPressでは、12月までのリーダープログラムの内容をご紹介するとともに、トライセクター人財の活躍や共創事例、これからの社会課題解決の新たな形を探っていきます。










