2025年4月から始まったソーシャルウェンズデー リーダープログラム。15社以上の企業から経営者や次世代リーダーが参加し、NPO現場訪問や企業横断の共創セッションを重ねてきました。12月17日、第9回となる最終セッションでは、1年間の振り返りと2026年への展望を語り合いました。個人の気づきから企業としての前進へ。このプログラムが目指す、新しい協働のかたちを紹介します。
>> 第1回 リーダープログラム始動
>> 第2回 貧困家庭の学習支援現場へ参加
>> 第3回 サントリーグループの社会貢献活動に学ぶ
>> 第4回 企業とNPOが共に考える課題解決策
>> 第5回 NPOの現場で見出す課題と解決
>> 第6回 横断的な共創機会の事例とこれから
>> 第7回 IBMのCSRに学ぶ、企業ボランティアの未来
>> 第8回 セブン銀行ATMで社会課題解決の可能性を探る
全9回のセッション振り返り

リーダープログラムは2025年4月のキックオフから始まり、毎月9回のセッションを重ねてきました。貧困家庭の学習支援現場への訪問、サントリーホールディングスのCSR実践、NPO課題整理ワークショップ、IBMのソーシャルインパクト、セブン銀行のATMを通じた社会的価値創造など、「現場」と「共創」をテーマに多様なプログラムを実施。合計24時間のプログラムは、すべてサステナPressで記事化され、外部にも発信されてきました。

参加者からは「同じ温度感を持つ他社のキーマンとの関係構築ができた」「社会課題の現場を知る中で、自社の強みを再認識できた」といった声が上がり、ある参加企業のメンバーは、「創業時から社会課題を解決するという理念がある中で、このプログラムを通じて他社の取り組みを知り、改めて自社の文化を大切にしたいと思った」と振り返りました。
別の参加者は、個人的な変化について語りました。「児童養護施設の話が最も心に刺さり、個人として寄付を開始するきっかけになった。ローカルな社会貢献活動を地道に進めていきたいと思うようになりました」
オープンプログラムでも成果が見えてきています。企業横断のボランティアポータルを通じて、132件の募集を掲載し、17団体と連携。14社から合計685件の応募があるなど、多くの方々に参加いただけたプログラムとなりました。

ディスカッションで見えてきた課題

最終セッションでは、参加企業がグループに分かれてディスカッションを実施。「今年参加したプログラムで最も印象的だったこと」「Social Wednesdayを活用して来年実現したいこと」という2つのテーマで対話を重ねました。
ディスカッションの中では率直な課題も浮かび上がりました。新規事業担当の立場から参加したメンバーは、「CSR担当者同士の話だけでは新しいビジネスは生まれにくい。資本主義の中で、まずは売上が重要という現実がある中で、新しい事業にどう意味を持たせるか、活動にどうストーリーをつけるかが重要です」と指摘します。
別の参加者も、自社での展開の難しさを語ります。「他社の事例を聞いて『ウチでは真似できない』と感じることもありました。生産性向上の要求がある中で、ボランティア活動をどう位置づけるか。自社ならではの位置づけ整理が必要だと思っています」

さらに、本質的な問題提起もありました。「日本は世界的に見て自殺率が高く、貧困率も高い。135カ国中115位の幸福度という現実があります。事業の延長線上だけでは日本の深い社会課題は解決できないのではないか。企業がもっと本質的に踏み込んでいく必要があるが、その方法がまだ見つかっていない」という声です。
個人の気づきは確かに生まれた中で、それを企業としての前進にどう繋げていくのか。2026年のプログラムは、この課題に正面から向き合います。
2026年、個人から企業の価値創造へ

2026年のソーシャルウェンズデーは、価値共創・社会課題の現場連携・特別セッションを展開する中で、3つの明確な目的を設定します。

特に重要なのが、各企業の「カルテ」の作成です。各企業の優先テーマを整理し、経営企画、総務・人事、サステナビリティ、CSR、新規事業など各部門における戦略的ニーズを把握。企業同士の接続可能性をマッピングし、特別セッション設計とパートナーマッチングに活用します。

ソーシャルウェンズデーが目指すのは、企業横断型の価値共創インフラです。自社の課題やアジェンダを他企業・他セクターと共有し、マルチセクター連携を活用して全体での課題解決と価値創造を図る。社会との接点を持った人材を育成し、ブランディングや採用にも繋げていきます。
一年を通じた共創が生んだのは、企業の垣根を越え、セクターを越えて、本気で社会課題に向き合う仲間たちのコミュニティです。2026年、そのコミュニティがどんな価値を生み出していくのか。ソーシャルウェンズデーの挑戦は、まだ始まったばかりです。











